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中仏文化と芸術の交わり─作品の模倣

イエズス会士と西洋人による直接的、または間接的な紹介により、東西双方の二大君主と臣民は、それぞれ相手が得意とする学問と芸術に大きな興味を抱き、互いに学習、模倣、製作に取り組むようになりました。

康熙帝は自身の経験もあって西洋の学問に大きな興味を持つようになり、多忙な政務の合間を縫っては西洋の天文、暦算、幾何、物理、医学、解剖学などの西洋学問に没頭しました。皇帝に講義を行う必要から、西洋の宣教師たちは自主的、或いは命令によって西ヨーロッパから教学に必要な各種道具、器具及び書籍を携えてきました。このほか、講義と受講をスムーズに行うため、また皇帝に求められたこともあり、彼らは西洋科学の講義内容を満文に翻訳し教材としました。更にこれら西洋の学問を普及させるため、康熙帝は漢文に翻訳させたものを木版印刷するよう命じています。西洋の学問の学習に必要な科学器具や教具に至っては、宣教師が直接持ち込んだものやルイ十四世から贈られたもののほか、内廷の造弁処の職人が精美に倣製したものもありました。

これらの西洋学問のほか、康熙帝は当時の西洋におけるガラス工芸にも心酔しました。展示品の康熙款透明玻璃水丞は、底部に「康熙御製」の文字が篆書で刻まれています。その器形から、康熙朝の内廷がガラス工芸の研究、製造を始めたころにヨーロッパのインク瓶を模して作ったガラス器と思われます。

西洋人がアラビア人を通じて目にした中国の精美な磁器、特に白地に青花の文様が入った青花磁器は、彼らを倣作へとかき立てました。初期のころは中国式の硬磁器の配合が把握できなかったものの、ルイ十四世時代のフランスの陶磁職人は、錫釉陶と軟磁器の表面に中国青花磁器の装飾を施し、中国と同じような精美な青花磁器の生産を試みました。

清 銅鍍金十進数盤式手動計算機 (New window)

清 銅鍍金十進数盤式手動計算機
清宮造弁処 清朝の元所蔵品
長さ56cm 幅12cm 4.8cm
故141817
北京故宮博物院所蔵

清 康熙四十年 銅鍍金半円地平日晷 (New window)

清 康熙四十年 銅鍍金半円地平日晷
清朝宮廷旧所蔵品
文字盤の長さ14.2cm 幅11.2cm
故141965
北京故宮博物院所蔵

清 康熙 透明玻璃水丞 (New window)

清 康熙 透明玻璃水丞
高さ7cm 口径2.8cm 底径6.5cm
故107165
北京故宮博物院所蔵

錫釉陶藍地中国庭園人物文瓶(一対)(New window)

錫釉陶藍地中国庭園人物文瓶(一対)
1670年
フランス ニエーヴル
高さ48.5cm 径21.7cm 高さ48.5cm 径21.3cm
MNC22284; MNC22285
セーブル陶磁器美術館所蔵