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銅器の風格

西周の銅器の様式は三段階に大別できます。早期は殷(商)代晩期の特徴である、厳粛でありながら猛々しい雰囲気を継承しています。中期は造形であれ紋飾であれ、いずれにも周人の特色が表れており、流れるような曲線を生かした視覚効果も見られます。晩期になると、紋飾の線がしだいに平易なものになり、バランスの取れた幾何模様の組み合わせが見られるようになります。

  • 設計と製作

    西周の銅器は全て鋳型を使う「塊範法」(合範法)で作られました。陶製の鋳型(陶範)─内側の型と外側の型の間に溶かした銅と錫の合金を流し込み、青銅が冷えて固まったら型から取り出します。陶範を使って紋様を入れる場合、ほとんどが先に型に模様を描き、その後で模様の線に合わせて陰刻するか粘土を盛って線を作り、高低異なる浮き彫りのような効果を出しました。

  • 早期

    西周早期の銅器は殷(商)代晩期の様式が受継がれ、高く真っ直ぐな造形、重心がやや高く、安定した中にも剛毅な気勢が感じられます。紋様は獣面紋や各種龍紋が中心で、ほとんどが半浮き彫りまたは高浮き彫りになっており、それに縁を飾る扉稜(周囲に突出した線状の装飾)が配され、厳かな中にも猛々しさが感じられます。

  • 中期

    西周中期の銅器には周人特有の様式が見られ、成熟した段階に達しています。早期のものに比べると、やや幅広で背も低くなり、全体に曲線を描く造形も美しく、典雅な趣を感じさせます。対称的な鳳凰の装飾文様が獣面に取って代わり、どの装飾文様も力強さが漲る長い弧線で表現され、流麗かつ華やかな様式となっています。

  • 晚期

    西周晩期の銅器は一部の曲線がやや緩やかになり、簡潔で素朴な感じがします。装飾文様も簡素化されて幾何的になり、その題材を正確に判別するのは困難です。また、模様の多くが長く真っ直ぐな線で表現されているため、全体に飾り気がなく質素な様式となっています。

伯各卣(New Window) 豊卣(New Window) 伯先父鬲(New Window)