魯班(紀元前507-444)は中国では木工の祖師として尊ばれている人物です。本名は公輸般で、「般」と「班」が同音であり、春秋戦国時代の魯国人であるということから魯班と称されました。
中国古代の建築技術は、親方から学徒への口承伝授によるものが多く、著述流伝によるものは極僅かでした。伝説では宋代(960-1279)の師匠喩皓が『木経』を著したと言われていますが、その著は現存しません。展示されている本の前身は明代の成化・弘治年間(1465-1505)に完成した『魯班営造法式』と言われ、その内容は建築のみでしたが、明代万暦年間(1572-1620)以降に家具・農具などの内容が加えられ、『魯班木経匠家鏡』と改名されました。