展示図書解説
宋版図書的特徵
版式─彫版形式を指し、実用性と装飾性を兼ね備えた枠の配置と行款、異なる文字寸法の配分、版心魚尾の設計、工費の算出制度にあたる工匠署名により構成されており、宋代にこれらの様式が確立されて以来、大きな変化は見られない。
漢 班固撰 班昭補 唐 顔師古注
宋紹興年間中期(1140-1160)両淮江東転運司刊本
平図 001125-001132
《漢書》宋朝南渡初期に刻された経書と史書はいずれも北宋本の覆刊本であるゆえ、北宋本の文字と同じであることが多く、避諱(古代、君主の名に用いられた文字を使うのを避けた)も一致する。本書は北宋本の覆刊で、文と注は南宋の諸刻や後の各書に比べて遥かに精確である。
銜名─官刻本は、官署名と官吏銜名(官職名)を刻すことが多く、責任の所在を示している。
新刊校定集註杜詩 三十六巻二十四冊
唐 杜甫撰 宋 曽噩等集註
宋理宗宝慶元年 (1225) 広東漕司刊本
贈善 003309-003332
《新刊校定集註杜詩》現存する杜甫詩集の中で最も優れた版本で、詳細を極めた集注、端正な字体、顔体(顔真卿の書体)の気勢、大きく開いた版面など、宋代良刻の特徴を備える唯一の現存版本である。
諱字─宋版書では皇帝名を用いることを厳しく慎み、ほとんどが末筆を欠く。又、「今上御名」・「太上御名」などの語句を以って、当時在位中と退位後の皇帝名の使用を避けた。
宋 徐兢撰
宋乾道三年(1167)徐蕆江陰澂江郡斎刊本
故善 004059-00406
《宣和奉使高麗図経》本書は、中国以外の土地風俗や民族文化を記録した数少ない宋代刻本である。作者の徐兢が高麗に派遣された二年後に北宋が滅亡、図経の文のみが残り図は失われた。後に甥の徐蕆が刊印した。この印本は本院に所蔵される一部のみである。
書体─宋版書の字体は唐代の楷書の書道大家の字体を基にしており、主に欧陽洵・顔真卿・柳公権を学習の対象としていた為である
牌記─書坊名或いは坊主名を記すことにより版権を示した。または顧客を引きよせるための一種の広告でもあった。
唐 常建撰
宋(960-1279)臨安府陳宅書籍舖刊本
毎半葉十行 行十八字
故善 002015
《常建詩集》陳宅とは、陳起父子が開設した書坊を指し、南宋の首都臨安府の睦親坊に位置していた。唐・宋時代の知名度が高くない文人の詩集を専門に出版し、「書棚本」と称された。字体は美しく整い秀麗である。
藏書印─明清時代の士人は宋版書に熱中し、各種の異なる印記により自分の収蔵書であることを示した。おびただしい数の藏書印は流伝の軌跡が分かるのみならず、蔵書の身分証明のようなものでもある。








