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復古への模索

宋代の人々は礼を重んじ、祖先を祭る礼儀制度では古礼器の本来の姿を模索し、宋初期に公布された《三礼図》を礼器祭器の法式としました。しかし、北宋中期以降の学者による古器に対する収蔵と研究により、礼器祭器の偏りが修正され、《考古図》や《宣和博古図録》などの挿し絵付きの書籍が刊行されました。これらは霊屋で用いる祭器の工芸の手本となり、その中に漂う落ち着いた古風な趣は、宋代美学の一つの特徴となっています。

南宋 官窯 青瓷尊 (New window)
南宋 官窯 青瓷尊 (New window)
南宋 官窯 青瓷尊

北宋 政和六年 銅政和鼎 (New window)
北宋 政和六年 銅政和鼎 (New window)
北宋 政和六年 銅政和鼎
 

自然の美

宋代の人々は万物を観察し、生活で用いる器物の多くも大自然からのインスピレーションを得ていました。葵花碗・荷葉杯は、当時の文献に記載されてある造型に対する呼称であり、兔毫・鷓鴣斑は釉色と紋様に対する称揚なのです。職人たちは実が弾ける程詰まった果物、軽やかな蓮花の花びら、水面を滑る水鳥や水中を泳ぐ魚、山の中の子鹿や兔などの表現に長け、その造型または紋様は、実用的な器物に穏やかな気品を添えています。

南宋 官窯 葵花式小碗 (New window)
南宋 官窯 葵花式小碗 (New window)
南宋 官窯 葵花式小碗

宋 定窯 白瓷蓮瓣劃花盤 (New window)
宋 定窯 白瓷蓮瓣劃花盤 (New window)
宋 定窯 白瓷蓮瓣劃花盤
 

異文化の相互啓発

十~十四世紀の間、東アジア大陸では宋王朝のみならず、遼・西夏・大理・高麗および後に台頭した金・モンゴルでも文明の興隆期を迎えました。これらの国々は中原王朝と密な交流を重ね、互いに刺激をもたらしたのです。

元 玉凌霄花 (New window)
元 玉凌霄花 (New window)
元 玉凌霄花

元 哥窯 青瓷高足碗 (New window)
元 哥窯 青瓷高足碗 (New window)
元 哥窯 青瓷高足碗
 

磁器の精緻と普及

宋代の陶磁工芸は焼成技術の向上を追求し、様々な陶土と釉土を探し求め、新たな焼成法を開発しました。当時の窯場の設備、成型技法、釉色の変化などはいずれも最高の境地に達し、職人の実験と探索精神は、現代の陶芸家に近いものがあります。

宋・元政府は磁器の制作を大いに提唱し、民生用に供するのみならず、様式の指定、技術の指導、材料の供給などが朝廷主導で行われたため、優れた焼成技術を有する窯場が全国各地に瞬く間に広がっていきました。有名な窯場で製作された作品は、胎釉はきめ細かく、窯の温度調整は熟練しており、装飾も美しいものばかりでした。その多くは宮廷御用達に作られたものでした。このため、名窯の作風は周囲の窯場が競って模倣する対象となり、磁窯を中心とした大きな系統が形成されていきました。

宋代の磁器は地味で優雅なものが美しいとされ、青・白・黒・花の四つの釉色に大きく分けることができます。青磁は河南汝窯の天青・浙江官窯の粉青・龍泉窯の梅子青・陜西耀州のオリーブグリーンが代表的で、それぞれ刻花や印花などの装飾が施されています。艶やかで洗練された釉面に浮かび上がるように現れる蟹のはさみや、氷に入ったひび割れのような貫入などは、厳かな中に趣を添えています。

白瓷は河北の定窯と江西の景徳鎮窯が北方と南方の中心となっていました。前者の釉色は象牙色をしており、釉薬は涙を流したような痕を残しています。後者の釉色は青白く、釉薬が溜まったところはまるで紺碧の湖のようです。両者とも胎面上に施す流れるような彫刻と、整然とした型押し模様でその名を馳せています。

黒釉瓷で最も有名なのが福建の建窯であり、釉薬の結晶はまるで黒い兔の毛のようです。深みのある天青釉の下から赤紫色をのぞかせる花釉は、河南の鈞窯を中心として発展しました。

これらの名窯における多様なスタイルにより、宋代の人々が飲食・室内調度・祭祀などで用いていた用器は内外の高い賞賛を受けることになり、後代における磁器鑑賞の美学の礎ともなりました。

北宋 汝窯 青瓷水仙盆 (New window)
北宋 汝窯 青瓷水仙盆 (New window)
北宋 汝窯 青瓷水仙盆

宋 官窯 青瓷弦文樽 (New window)
宋 官窯 青瓷弦文樽 (New window)
宋 官窯 青瓷弦文樽
南宋 龍泉窯 青瓷鳳耳瓶 (New window)
南宋 龍泉窯 青瓷鳳耳瓶 (New window)
南宋 龍泉窯 青瓷鳳耳瓶
     
元 鈞窯 葡萄紫渣斗式花盆 (New window)
元 鈞窯 葡萄紫渣斗式花盆 (New window)
元 鈞窯 葡萄紫渣斗式花盆


北宋 定窯 白瓷鋪首龍耳方壺 (New window)
北宋 定窯 白瓷鋪首龍耳方壺 (New window)
北宋 定窯 白瓷鋪首龍耳方壺
 

生活的文雅

宋代讀書人講究筆、紙、墨、硯等文房用具的品質精良,市景小民也可以焚香、點茶、插花、掛畫為不可或缺的情趣。於是藝匠用心於呈現雋永的韻味,而鏡、枕、花、香、茶、九等種種尋常器用中,總涵藏著精緻文雅的氣質。

宋 定窯 白瓷嬰児枕 (New window)
宋 定窯 白瓷嬰児枕 (New window)
宋 定窯 白瓷嬰児枕

宋-明初 洮河石蘭亭硯 (New window)
宋-明初 洮河石蘭亭硯 (New window)
宋-明初 洮河石蘭亭硯