林宗毅氏、字は志超。1923年4月22日台北にて生まれる。2006年4月3日、東京にて逝去。林氏は台湾の名高い旧家─板橋の「林本源」一族の方であり、幼少の頃から書物に親しみ、台湾大学外文系を卒業後、東京大学大学院にて英文学を学び、中、日、英文学に精通していたほか、書画の収蔵家としても知られていた。林氏は長年日本で暮らしていたが、その思いは台湾にあり、書画上に見られる「定静堂」、「汲古書屋」、「来青閣」等の収蔵印は、林家屋敷内の廰堂(応接間)や書斎の名称である。林氏は生前、秘蔵の書画を大切にしていたが執着することなく、「公」のために「私」を捨て、収蔵品を本院に寄贈くださり、書画作品の大口寄贈者となった。ご子息の林誠道氏は、米国のコロンビア大学卒業後、父君の事業を助け、更には美術品を寄贈くださり、林氏父子の徳行は美術界の尊敬を集めている。
林宗毅氏が寄贈くださった書画名蹟のうち、年代の古いものでは、かつて清宮廷の旧蔵品であった朱熹(1130‐1200)の「易繁辞」が最も著名なもので、本院は米国、ドイツでも展示した。そのほかの作品も明・清代名家の名作、伝統と東西美術の特徴を表す近現代の佳作が多く、更にはその家族関係から台湾美術の発展に深い影響を与えた書画の名作も全て寄贈品に含まれており、本院のコレクションがより豊かなものとなった。
本院の正館改修工事の竣工がちょうど林氏の周年忌にあたり、林氏の本院への貢献を記念するため、林氏父子が寄贈なさった名作を特別展示することとした。
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