全ての博物館に、その特別な歴史背景と設立に至るまでの経緯があります。こうした要因は博物館の収蔵内容を決定し、その収蔵品は博物館の存在を特別なものにしている重要な鍵を握っています。後の政治や社会が如何に変わろうとも、この事実は不滅であり、変わっていったのは収蔵品に対する解釈の角度だけなのです。
国立故宮博物院の収蔵品の大多数は清朝宮廷の収蔵品です。「永遠に子孫に愛される-清代皇室の文物収蔵」の展覧の主旨は、清朝宮廷内に収蔵された文物の特徴の紹介にあり、展示内容は大きく二つに分けられます。まず、イメージを切り口とした展示-「多宝格」です。展示の目的は、多宝格が清朝宮廷の多彩な収蔵品が持つ文化の多様性と生活の面白味を代表するものとして、参観者に充実感と喜びを実際に目で見て心で感じていただくことにあります。二つ目は実質的な展示です。多元的な展示品を紹介しながら、中国人が伝承を望み、源を重視する収蔵観を理解していただくとともに、清朝宮廷の収蔵品の由来、文物の保管方法、および収蔵品に解釈の新たな視点を与える様々な手法をご紹介します。最後に、帝王が文物を観賞、愛玩した視点とその影響を分析し、全体で四つのサブテーマを設けています。
当展覧の目的は、まず故宮博物院の大部分を占める収蔵品の由来と特色をより明確に際立たせることにあります。更に、参観者の皆さまとともに、これらの文物が皇帝個人の所有物から、世界の人類の共有物となった素晴らしい効果と重要な意義を感じ取り、最後に、先人が文物を守り、文物を大切に用いた行為を理解した後、皆様もこうした文化の伝承や永遠に続く感動、期待、行為に対する思いをかき立てて欲しいと思います。 |