3Dアニメーション3'00''
2006-2008
英国大英博物館所蔵である顧愷之の〈女史箴図〉巻は、北魏司馬金龍墓屏風漆画、南京で出土した〈竹林七賢と栄啓期〉、および北魏寧懋石室の線刻画などと比較されることが多く、これらの画中の表現が同一時期のものであることを裏付けています。
このうちの〈女史箴図〉巻は顧愷之の作品と伝えられていますが、現在もなお顧愷之の真蹟であるとは確認できていません。
これらの限られた情報の中から、人物や山石、樹木の描写が時代的な造形上の共通点を見出すことができますが、人物と自然の比率や配置には大きな違いがあります。朱嘉樺氏は、顧愷之作と伝えられる図作は上述の屏風漆画や磚刻画、石棺線刻画よりも優れているとは言えず、また高い芸術性を有しているとも限らないとしており、ましてや顧愷之の作品の多くは唐代または宋代の模本とされていると指摘しています。
この度、国立故宮博物院が朱嘉樺氏に製作を依頼した作品は、郎世寧(カステリョーネ)の〈百駿図〉を現代の模本としており、その意図と内容は〈女史箴図〉巻と北魏時代の文物や画作の関係に似たものがあります。郎世寧の作品を通した作品ではありますが、個人の豊かな想像力と当代芸術の概念を感じることができます。 |