冬時挿梅須く龍泉大瓶を用いよ
明代後期の文人の記録には、日常生活で目にした龍泉窯青磁-香炉・花盆・文具・坐鼓高墩・香櫞大盤・立地挿梅大瓶など重厚な作品がたびたび登場します。これらの「大を以て妙とする」を強調した龍泉窯の特徴は、ほかの窯場が及ぶところではありませんでした。明晩期の龍泉窯は淡く透けていたり、沈んだ色合いに貫入が入っていたりと粗悪になっていきましたが、「遵生八牋」(1529年完成)には「冬時挿梅須く龍泉大瓶を用いよ」とあり、碧緑の青磁が明晩期の文人の生活において依然として高く評価されていたことがわかります。

明 龍泉窯大盤

明晩期 龍泉釉鶏型香薰