國立故宮博物院 National Palace Museum (New window)  
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タイトル:展示作品解説
伝唐 楊昇 画山水 巻 (New window)

伝唐 楊昇 画山水 巻

本作の絹地は極めて粗く、岩山の造型は当博物院が所蔵する伝張僧繇の「雪山紅樹図」に似ており、いずれも対称的な円弧形と古拙な円錐形で描かれている。勾勒と青緑色を重ねた彩色手法を用い、形式化した樹木や岩、建物は装飾性に富んでいる。巻子の最後部にある題跋では、この画法を唐代の画家-楊昇の「没骨法」に分類している。明晩期以前の絵画史の記載には、唐代の楊昇は南朝梁の画家-張僧繇と同じく、いずれも人物画や肖像画に長けた画家であるとし、「没骨山水」の記載が見られるようになったのは明晩期に至ってからであり、本作は当時の画家が早期の山水画を手本にした作品である。

伝宋 李迪 画花鳥 軸 (New window)

伝宋 李迪 画花鳥 軸

庚申ばら、椿、水仙、梅、丁香などの花々が画面いっぱいに描かれ、枝も複雑に交錯している。また、隙間を藍色で埋め、全体的に彩り鮮やかな印象を与えている。画面下に描かれた真横を向いた鳩は、唐代の墳墓から出土した鳥類の屏風絵に近いことから、一定の描き方があったことをうかがわせる。本作は当博物院が所蔵する伝五代南唐の徐熙の「玉堂富貴図軸」に見られる構図ばかりでなく、サイズも同じであるため、同じ一組の作品であると思われる。ただし、本作の構図には現実にそぐわない部分があり、地面の苔の画法などから明代中期以降の模本であると考えられる。李迪の款識は偽款である。

伝宋人 画新韶花鳥 軸 (New window)

伝宋人 画新韶花鳥 軸

本作には椿、梅、菊、水仙など満開の花々が湖畔の岩を取り巻くようにして描かれ、それぞれの枝葉が交差し合いながら画面を埋め尽くしている。また、寄り添った一対の雀が花々を見つめており、作品全体に華やかで堂々とした趣を与えている。画面下方に鳥が描かれていない点を除き、本作の構図と表現手法は、当博物院が所蔵する伝南宋李迪の「画花鳥軸」および伝五代南唐の徐熙の「玉堂富貴図軸」の構図と表現とよく似ている。宋代の郭若虚は『図画見聞誌』の中で、南唐時代の宮廷内には「鋪殿花」という絵画が掛けられていたと記しているため、本作も明晩期に描かれた倣古の作品と考えられる。

伝宋 李嵩 聴阮図 軸 (New window)

伝宋 李嵩 聴阮図 軸

前景から右へ伸びた樹木が寝台に座る文士を囲むように描かれ、文士は手に払子を持ち、女性の奏でる月琴の音色に耳を傾けている。木の葉が小刻みに震えたような描画表現は、まるで音楽の響きを再現しているかのうようである。周りの仕女はある者は香を焚き、ある者は団扇を扇ぎ、またある者は花を髪に挿し、卓上の古琴と骨董と合わせ、風雅な文人生活が描き出されている。本作の構図と人物の造型は、唐寅の「陶穀贈詞図」とよく似ているが、筆法は緻密で老練であり、細部に至っては当博物院が所蔵する杜堇の「玩古図」に近く、杜堇またはその時代の画家による作品と思われる。李嵩の款識は偽款。

明 唐寅 陶穀贈詞図 軸 (New window)

明 唐寅 陶穀贈詞図 軸

唐寅(1470-1532)、江蘇呉県の人。字は伯虎、号は六如居士。画芸は周臣に師事し、その腕は師を超えた。明四大家の一人。陶穀が髭をいじりながら榻(腰かけ)上に腰かけて歌を歌っている。その傍らには書道具、前方に赤いろうそくが灯されている。また、絹の衣装を身に付けた女性が、腰かけて琵琶を弾いている。北宋初頭に陶穀が南唐に派遣された際に、南唐が宮妓の秦蒻蘭を駅吏の娘であると偽って陶穀のもとに送り込み、何も知らない陶穀は彼女の気を惹くために詞を贈った。後に後主が開いた宴で陶穀は人格者を気取っていたが、後主が蒻蘭を呼んで歌を歌わせると、その歌詞が陶穀の贈ったものだったので、陶穀が極めて狼狽したという物語を背景とした作品である。

明 唐寅 画班姫団扇 軸 (New window)

明 唐寅 画班姫団扇 軸

本作は漢代の班婕妤が帝の寵愛を失った末に詠んだ「怨歌行」を題材としている。「常に恐る秋節の至り、涼風炎熱を奪い、篋笥の中に棄捐せられ、恩情中道に絶えんことを」。棕櫚(しゅろ)の木の下に、団扇を持った班姫が佇んでいる。手前の庭には立葵が植えられており、夏の終わりを表現している。花は没骨法、女性の顔は三白法で描かれ、いずれも杜菫の「玩古図」の表現手法に近く、唐寅の画風の源流をうかがうことができる。このほか、作品上方の文徴明の題識は、その書体から文氏が四十歳以降に書いたものと思われる。文氏と唐寅は同い年であるため、本作は唐寅が四十の頃(1509年頃)の作品と考えることができる。

伝宋 王詵 瀛山図 巻 (New window)

伝宋 王詵 瀛山図 巻

聳え立つ嶺と曲がりくねった小川、山あいの村には簡素な家屋が建ち、遠くまで広がる水面には数隻の船がぼんやりと浮かんでいる。遠い峰の箇所に書かれた題識に「保寧賜第王晉卿瀛山既覺,因圖夢中所見。甲辰春四月,夢遊者。」とある。険しく重なった山々は全て青緑色で彩色され、用筆は緻密で、古雅な趣をたたえており、正に夢の中の山水が描かれている。画中の山と岩石は簡単な輪郭を取った後で彩色されており、古拙な趣は南宋の銭選が描いた青緑山水と近く、現存する王詵(約1048-1122)のその他作品とは画風が異なる。

宋 銭選 蘭亭観鵝図 巻 (New window)

宋 銭選 蘭亭観鵝図 巻

銭選(1239-1301)、字は舜挙、浙江呉興の人。宋景定年間の郷貢進士で、「呉興八俊」の一人。元の朝廷には仕えなかった。本作は王羲之が東屋の中に座り、湖の鵞鳥を眺めている情景を描いている。山々は反復した単純な直線と曲線で構成され、輪郭の中に藍色、緑色、紅褐色などの色を埋め、古拙な趣を漂わせている。本作とは別に伝世の複本がある。