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展示概要

遠い昔から現代に至るまで、野山の草陰にいる昆虫たちや小さな生き物たちの精巧な身体の作りや、可愛らしい姿かたち、活発に動き回る様子は、いつどこでも人々を魅了してやみません。古代の画家たちが昆虫を主役とした絵を描いたことから、1千年ほど前に「草虫」という絵画のジャンルが生まれました。特別展「昆虫たちのかくれんぼ」では、歴代の草虫画を中心に展示を行います。画家が捉えた小さな生き物たちの姿を絵の中に見つけ出し、その昆虫の名前を知り、昆虫にまつわる物語や、背後に隠された意味を理解する機会になればと思います。また、本特別展では、草虫画のほかに文学や薬学の書物に描かれた昆虫の挿絵や、教材用の絵図や掛図、昆虫標本なども合わせて展示します。それらと比較すれば、草虫画ならではの特殊性も明確になり、作品が伝えようとしている意味や情趣もよくわかるでしょう。

現代の生命科学の知識が加えられたことで、この絵画展に新しい視点がもたらされました。本特別展にご助力くださった昆虫学者の皆さまに厚く御礼申し上げます。各画家が描いた昆虫の写実性や、昆虫の種類判別などでご協力いただいたほか、画中の生息地の描写を昆虫の習性から理解し、絵の中の昆虫たちが今まさに演じている、生死に関わる劇的なドラマについても知ることができました。

芸術と生命科学を結び付けた「かくれんぼ」をお楽しみください。自然の片隅で暮らす生き物への礼賛を、草虫画家たちはどのように絵筆で表現したのかを観賞しつつ、この愛らしい生き物たちの小さな姿を古画の中に尋ねてみましょう。

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