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国立故宮博物院

風格の物語──康熙御製琺瑯彩磁器特別展

  • 展覧期間:2020-08-18~
  • 会場:北部院区 第一展覧エリア 207

十八世紀の西洋社会は啓蒙思想が全盛となり、科学や知識を求める風潮が芸術表現にも変化を与えました。それに対して、東洋に位置する大清帝国では、この西洋からもたらされた衝撃に応じて、十七世紀末に康熙帝(在位期間:1662-1722)が、「国王の数学家」という名を掲げてフランスからやって来た宣教師に謁見をようやく許しました。皇帝と宣教師らは交流を重ね、その結果が清朝宮廷工房での工芸品制作と発展にも直接間接の影響を与えていた。康熙から雍正、乾隆三朝(1662-1795)にかけて制作された画琺瑯工芸もその一部です。 琺瑯彩磁器は画琺瑯工芸の一種で、制作には磁器を素地として、色とりどりの釉薬で絵付けをしてから窯に入れて焼成します。この工芸は康熙朝で創出されたことから、ほとんどの作品に「御製」の款があります。皇帝への敬意を示す「御」という文字は、皇帝の意向があったことを表しており、作品の背後にある皇帝の美意識や好みが見て取れます。この度の特別展では作品の様式や風格に着目し、「皇帝の実験室でできた試作品」、「御製様式」─この二章を通して、紫禁城景陽宮に収蔵されていた試作品をまとめますが、同時に試作品と完成品との比較により、康熙朝で制作された琺瑯彩磁器が草創期から発展期を経て成熟に至るまでの変遷を改めて検証し、そこに秘められた逸話をご紹介します。

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