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展示概要

国立故宮博物院が所蔵する書画作品は、中華民国文化部の『文化資産保存法』に定められた「古物」に分類されます。この「古物」とは、各時代において様々な民族により人為的に加工された、文化的な意義のある美術品を指します。また、これらの古物は作品ごとに異なる芸術性により、「国宝」と「重要古物」、「一般古物」の3種に分類されます。

当初、これら古物の分類作業は、作品を所蔵する公的機関単位で行われました。故宮では、民国94年(2005)の暮れに暫定的な分類作業が完了しました。その後、民国97年(2008)から行政院文化建設委員会(文化部の前身)の古物審議委員が、それ以降に開催された書画展覧会の度に実物を精査した上で書面による審議を行い、その結果を国宝と重要古物指定の参考とし、指定された作品が公告されました。民国107年(2018)8月末までに文化部指定の国宝として通知公告がなされた書画作品は計193件(作品数344点)、重要古物は361件(作品数1701点)を数えました。

ご観覧の皆さまに古物の等級制度の主旨とその成果についてご紹介するため、民国106年(2017)に開催され、大きな反響を呼んだ特別展「国宝の形成─書画の精華」に続き、本年も北部院区で特別展「国宝を再び─書画の精華」を開催し、国宝指定の名品26点を210陳列室で展示します。東晋の王羲之(303-361)、唐の閻立本(?-673)、玄宗李隆基(685-762)、徐浩(703-782)、宋の范寛(950頃-1031の間)、易元吉(11世紀後半)、蘇軾(1037-1101)、米芾(1051-1107)、高宗趙構(1107-1187)、蕭照(12世紀)、夏珪(1195-1224に活動)、馬麟(1195-1264に活動)、金の武元直(1149-1189に活動)、元の鮮于樞(1246-1302)、趙孟頫(1254-1322)など、各時代を代表する名高い大家の作品の数々をご覧いただきます。本年の開院記念期間中、最も魅力的な展覧会となることでしょう。

本特別展は民国107年(2018)10月4日から12月25日まで開催されますが、展示期間に制限のある作品は前期(10月4日~11月14日)と後期(11月15日~12月25日)に分けて展示されます。多数の名作が一堂に会するこの機会に故宮を訪れ、国宝に指定された名作の美をじっくりとご鑑賞ください。

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