展示概要
すてきな魔法のお部屋へようこそ。
今からみなさんは時間をこえて、現代からちょうど200年前のヨーロッパをおとずれます。このお部屋の「かざりやもよう」は魔法の一つです。このもようがあると、ふつうの生活や、いつも使っているものに新しい命がふきこまれるようです。この魔法は「ロココ」(Rococo)と呼ばれています。自然のお花や草を参考にして作りました。このおしゃれですてきなかざりやもようは、この時代にとてもはやっていました。
貝がらや丸まった葉っぱ、ふじのつるなど、自然のものにはやわらかいかんじの曲線がたくさんあります。ロココの芸術家は左と右にちがうかたちのもようをならべ、やわらかな曲線をじょうずに組み合わせて、いろいろなもようを作りました。ヨーロッパの王さまやえらい人たちは、お花や草のかたちをデザインした、このきれいなかざりやもようがとても気に入ったので、大人気になりました。ほかにはないとくべつな色や、金色との組み合わせが、とてもきれいで楽しそうな「ロココ」というかざりの時代を作ったのです。お部屋のかべや、お客さま用のテーブル、だんろの上におく時計、ごはんを食べるおさらやお茶を飲むカップから、ポケットに入れる小さな時計、香水のびん、小さな箱まで、とても自由で、きれいで、ロマンティックなふんいきのロココのかざりやもようでいっぱいになりました。18世紀のヨーロッパの人たちはロココが大好きでした。